監査
先日起こった痛ましい海難事故。さまざまな問題点が浮き彫りになってきていますが、その中で監査が目に留まりました。この会社には監査が実施され通っていたとのことです。こういう考え方があってはいけないと思いますが、資格試験や監査などでは落とそうとするものと通そうというものがあるように感じています。それや試験なり監査なりの手間も含めた限界なのかもしれませんが。例えば個人情報保護法遵守には外部監査はありません(該当者は守るべきものなので)が、Pマークには外部監査があります。Pマークはある基準を満たしているというお墨付きを第3者が与えることで利用者が安心して使えるようになるものです。前職ではPマークを取得するには至らなかった(業態から取得するメリットがないと判断された)のですが、いろいろ聞いていると先の事故業者と同じような部分があります。実際に運用記録書類の提出や現場視察により監査されるのですが、基本的には表面上のことに終始してしまいます。企業がこれこれこのように運用していますと説明されればその内容への不備がチェックされます。実態にかかわらずです。本当にそういう運用がされているのかというのは企業がやっているという以上調べないというわけです。ここではやはり企業の倫理観が求められます。監査の為の取り繕いだけでなく、日頃おざなりになってきていることも監査と言うタイミングで是正するなどすることが重要ではないかと思います。なぜそういう状態で監査が通るのかと思う節も多々ありますが企業側が倫理観を持って対処するかにかかっているとこの事故は教えてくれているように思います。